季のむら

9人で築90年の建物をシェア

商店街から小さな路地を抜けたところに「季のむら」はある。築90年の古い建物。元は活版印刷工場で、仕事場や倉庫、そのご家族の住居、従業員さんの住まいなどがあった100坪を超える敷地を、現在9人の起業家がお店や仕事場として活用している。店名の響きそのままに、みんながシェアして一つの場所を使っている”村“のような場所だ。


和室の畳のお部屋は、子ども連れでも気軽にランチに行けるほっこりしたスペース。


懐かしさはちゃんと残しつつ、アートや照明で味付けしてあって、ちょうどいい居心地に。

心地良い空間に人々が集まる

入口をくぐり石畳の小路を通り、ほの暗さに恐る恐るな感じ。が、そこから広がるのは、畳敷きの和室、坪庭、昔ながらのちゃぶ台…。最高の友だちとずっとゴロゴロしていた頃のような、世界がある。この居心地に吸引されるように人が集まってくる。


照明使いは、とても参考になる。季のむらの明かりを探検すると、楽しいです。各部屋にちょこっと置いてあるフライヤーや本も、レイアウトや写真を見るだけでも面白い。


季のむらには、部屋ごとにカラーがある。ネイルサロンSOEUR は、空の中のような水色で。

これまでの経緯

ここを活用するのは、まず、カフェを営む季絵(きえ)さん。古民家を蘇らせる達人、美味しいゴハンを作る人、話を聞いてくれるお母さん。いろんな顔を持っているが、何者か?というとみんなが親しむただただ”季絵さん♪“というのが一番しっくりくるかもしれない。このお方、グッとくる古民家を嗅ぎつける嗅覚がひと際優れていて、これまでも尾道や神石高原町など、築100年級の建物を自分でリノベーションしてきた。8軒目となった物件で来府。「季のむら」を運営するが、一年弱で引き払わないといけない事情が起こり、移転地探し。壊して更地にする予定の空家を、根気強く口説いていく。「中に残っている荷物は処分できんよ。修繕費なども出せないよ」という大家さんに、「オッケーです。その代わり自由にさせて。それと家賃を安くしてー」と交渉。なんと家賃は一万円。条件が合い、みんなで3カ月かけて片づけ、2か月を改修にあて、2014年7月25日に「季のむら2」がはじまる。

様々な職種のメンバーが合流

この時に加わった「A.D.graphica(エーディーグラフィカ)」の土井麻美さんは、上のお子さんが小学校に上がる時に転機が。「夏休みには子どもと一緒に過ごしたいな、勤めてる会社どうしよう」。そんな思いが湧いた時、「季のむら」の存在を知る。広告代理店からのオファーもあり、点と点がつながりかけたときに、「あそこは賄いがでるよ!」という情報に一気に背中を押され、独立。

池田香さんは、ネイルサロン「SOEUR(スール)」を経営。井原出身の香さんは、府中には縁もゆかりもない。最初の頃はお客さんもなかったそう。それでも、弱音ひとつ言わず、笑顔で続けていく。今ではお客さんも定着。さらに、まつげエクステの平田奈津恵(ひらたなつえ)さんも加わり、シェアショップ内をさらにシェアするという、究極の「季のむら」スタイルを展開中だ。


40代になって独立した「美容室TIDA(ティーダ)」の平田里美さんは、長年勤めていた職場から移籍し、腕を磨くため他店での経験を積む。その頃、お客さんとして通ううちに「季のむら」に惹かれ、ここで独立。シャンプー台など、200キロの重さに耐えうる床にするために、セルフビルドでは難しいプロの技術が必要な改修は、「季のむら」のサポーターとしていつも力になってくれる建築士・杉すぎはら原一いっせい正さんの助けを得て、通常の半分以下450万円で始動できたそう。このほかに雑貨店、ヨガ教室、ギャラリー、リンパマッサージもあり、大所帯に。大変なことはない?と聞いてみると、「それぞれ空間も違うし、自分の仕事に向かってるから。共通の悩みはみんなで解決するしね。雨もりとかね(笑)」。家賃とか、気持ちだけをシェアしていると、うまくいかないかもしれない。でも「季のむら」は、それぞれが自分の仕事を自分の領域で責任を持っているからこそ、活用する人も、お客様も、心地よい時間を過ごしている。


なんと、季のむらにはまかないゴハンがある。季絵お母さんに食費を出して、季のむらメンバーである子ども達がダイニングテーブルに集まってくる感じ。しかもみんなの仕事の時間に合わせて、1人1人に温かく美味しいゴハンが出てくる。


インストラクターの資格を取ったばかりの桑田巳紗都(くわだみさと)さんが、最初のスクールをスタートさせがのが季のむら。今では出張レッスンや、プライベートレッスンも行っている。一人一人の体の状態を気遣いながら進められるヨガは、優しく、心地いい。


毎週木曜日に季のむらでリンパドレナージュを行っているのは川角洋子(かわすみようこ)さん。メニューには、全身やフェイス、花嫁美白マッサージなどもある。予算に応じてくれるので、相談してみて。予約制なので、連絡してみてね。


現在関西で活動中の内海舞(うつみまい)さんは、帰省時にタイ式マッサージを施術中。季のむらメンバーになる日も近い?!

お店の情報

季のむらカフェ
Tel.080-5750-2811
営)11:00〜19:00(19:00以降は要予約)
休)水曜日

SOEUR (ネイルサロン)
Tel.080-8244-3739
営)10:00〜19:00(19:00以降は要予約)
休)水曜日

L’oiseau Blue (まつげエクステサロン)
Tel.070-2368-5781
営)9:00〜19:00(最終受付17:00)
休)不定期 要予約

ADgraphica (デザイン事務所)
Tel.090-8065-9395
営)10:00〜16:00
休)土・日・祝日

美容室TIDA
Tel.080-6263-3535
営)9:00〜19:00(最終受付)
休)月曜日

季のむら リンパドレナージュ
Tel.090-9068-5781
営)11:00〜19:00 木曜日のみの営業

季のむらYOGA
Tel.090-7593-3211
火・木・金曜日10:00~11:00

ギャラリー 季の音
不定期開催

Facebook: https://www.facebook.com/fuchukinomura/




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